現在の声優業界を取り巻く劇的な変化について、宮村は静かに、しかし力強く語る。「今はアイドル性や多角的な才能が求められる時代。でも、最終的に役の命を救えるのは、マイクの前でどれだけ素の自分を捨てられるかだけなんです」。
SNSの普及や瞬時の評価にさらされる若い世代の声優たちに対し、彼女は温かい眼差しを向けつつも、安易な自己消費への警鐘を鳴らす。「失敗を恐れずに、生活者としての自分の感情を大事にしてほしい。生活の深みがそのまま声の奥行きになるから」。数々の苦難を乗り越えてきたパイオニアだからこそ届く、重みのある言葉だ。