政治的・外交的文脈で語られることが多い靖国神社ですが、境内は都内屈指の広大な緑地と歴史的建造物を擁する文化施設としての顔も持っています。
敷地内にある「遊就館(ゆうしゅうかん)」は、1882年(明治15年)に開館した日本最古の軍事博物館です。館内には、復元された零式艦上戦闘機(零戦五二型)の実機をはじめ、タイとビルマを結んだ泰麺鉄道のC56形31号蒸気機関車、人間魚雷「回天」の実物大模型、特攻隊員の遺書や遺品など、約10万点に及ぶ収蔵品の中から約3000点が常設展示されています。戦没者の生々しい手紙や辞世の句を前に、国籍を問わず多くの来訪者が足を止め、静かに展示を見つめる光景が見られます。
また、境内中央に位置するソメイヨシノは、気象庁が東京管区の桜の開花・満開を判定する「標本木(ひょうほんぼく)」に指定されています。毎年3月中旬から下旬にかけて、気象庁の職員が花芽の観測に訪れる様子は春の風物詩としてニュースでも広く報道されます。
参拝記念として需要の高い御朱印の受付時間は通常午前8時30分から午後4時30分までとなっており、本殿向かって右側の参集殿(神札所)で拝受できます。初穂料は500円(限定朱印などは別設定)で、オリジナルデザインの御朱印帳も用意されています。
公共交通機関を利用したアクセスは極めて良好です。最寄り駅となる東京メトロ東西線・半蔵門線、都営新宿線の「九段下駅」1番出口からは徒歩約5分で大鳥居前に到着します。飯田橋駅や市ヶ谷駅からも徒歩約10分圏内と、都心主要ターミナルからの利便性に優れています。