フォントや段落の体裁をいくら調整しても、どうしても数ミリ単位で文字が指定の位置にピタッと吸着してくれない――。そんなときに疑うべき最大の盲点が、Wordの「ページ設定における行グリッド線」の存在です。
Wordの文書には、便箋の罫線のような不可視の「グリッド(方眼)」が張り巡らされています。「レイアウト」タブの「ページ設定」ダイアログ(ページ設定グループ右下の矢印をクリック)を開き、「文字数と行数」タブを確認してみてください。
もし設定が「文字数と行数を指定する」になっており、かつ段落設定で「1行の文字数をグリッド線に合わせる」が有効になっていると、文字間隔をどれほど狭くしようとしても、文字はグリッドの交差点(マス目)に強制的に引っ張られてしまいます。この見えない拘束が、行末の不自然な空白や行全体の伸び縮みの引き金になります。
これを完全にフリーにしてミリ単位・ポイント単位の精密な調整を行いたい場合は、ページ設定で「原稿用紙の設定にする」以外の「標準の文字数を使う」を選択するか、段落ダイアログの「インデントと行間隔」タブで「1行の文字数をグリッド線に合わせる」のチェックを外すのが有効なブレイクスルーとなります。
また、文書全体で文字間隔を一括変更したい場合は、本文を全選択(Ctrl+A)してフォント設定を変えるのではなく、「ホーム」タブにある「スタイル(標準スタイル)」を右クリックして「変更」を選び、そこからフォント詳細設定を変更してください。この手順を踏むことで、見出しなどの構造を破壊することなく、本文全体の字間を一瞬で均一に整えることが可能です。