2026年現在、全国の地方自治体は深刻な人口減少とインフラの老朽化に直面しており、地方行政の効率化が急務となっている。かつて平成の大合併を通じて数多くの市町村合併が推進され、行政区画の整理が進められた。しかし、長年の歴史的背景や住民感情、水利権や山林の権利関係が絡み合う飛び地の解消は、一筋縄ではいかない。
総務省が広域行政や自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する中でも、離れた飛び地へのインフラ整備や行政サービスの維持コストは無視できない課題だ。橋一つ、道路一本の維持管理をめぐり、隣接する自治体との協定策定に多大な時間と労力が費やされることもある。境界線をシンプルに引き直すことよりも、飛び地を抱えたままいかに持続可能な地域社会を構築するかという、新たな発想が求められている。