スカイツリープロジェクトの総事業費1430億円は、政府の補助金に頼ることなく、民間企業である東武鉄道が主導して調達された。この決定には当時、社内でも大きな議論があったという。斜陽産業とささやかれていた鉄道事業から、観光・不動産開発への大転換を図るための「社運を賭けた大勝負」だったからだ。
資金調達には、主力銀行からの協調融資(シンジケートローン)が活用された。スカイツリーという圧倒的なランドマークがもたらす乗車人員の増加と、商業施設「東京ソラマチ」のテナント収入という二段構えの回収シナリオが、金融機関を動かしたのだ。結果として、この読みは見事に的中することになる。