ネネちゃんの代名詞といえば、男子メンバーを強制的に巻き込んで繰り広げられる桜田ネネ リアルおままごとです。この遊びが一般的な幼児のおままごとと決定的に異なるのは、そのテーマ設定の生々しさにあります。
「住宅ローンの返済に追われ、夫の甲斐性のなさを責め立てる妻」「不倫現場を目撃して慰謝料を請求する泥沼の離婚調停」「リストラ宣告を受けたサラリーマンの家庭崩壊」など、5歳児とは思えないリアルな社会の暗部が緻密な脚本のもとで演じられます。配役はネネちゃんの独断で決定され、マサオくんは常に「薄給で無気力な夫」や「借金を抱えた情けない男」といった不憫な役回りを押し付けられます。しんのすけや風間くんが隙を見て脱走を図るのも、もはや定番のお約束です。
一見すると単なるネネちゃんの横暴に見えますが、このリアルおままごとで培われた「他者を動かす統率力」「状況を瞬時に把握して役割を割り振る演出力」は、劇場版シリーズにおいて絶大な効果を発揮します。
ネネちゃん 映画 活躍の歴史を振り返ると、彼女の存在感は枚挙にいとまがありません。『嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード』での逃亡劇、『バカうまっ!B級グルメサバイバル!!』における秘伝のソースを守り抜く責任感、そして『謎メキ!花の天カス学園』でカスカベ防衛隊の絆を信じて走り抜く熱い姿など、極限状態において誰よりも早く腹を括り、仲間を鼓舞するのは決まってネネちゃんでした。普段の強烈なエゴとワガママがあるからこそ、仲間がピンチに陥った際に見せる自己犠牲と友情の熱さが、観客の涙を誘うのです。