日々のメンテナンスにおいて、日本特有の気候からエニシダを守るための栽培管理には明確なメリハリが求められます。
水やりの基本は「乾かし気味」の管理です。鉢植えの場合は土の表面が白くしっかりと乾いたのを確認してから、鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えます。常に土が湿っている状態は根腐れを招くため、受け皿に溜まった水は必ず捨ててください。地植えの場合は、根付いた後の日常的な水やりは基本的に不要で、降雨のみで十分育ちます。
肥料については、痩せ地でも育つマメ科特有の根粒菌(空気中の窒素を固定する菌)を持つため、過度な給餌は禁物です。肥料を与えすぎると葉ばかりが茂り、花芽がつかなくなる「肥料焼け・つるボケ」を引き起こします。施肥は花後の5月〜6月に骨粉入り固形油かすなどの緩効性肥料を少量施す「お礼肥」と、冬の休眠期(1月〜2月)に施す「寒肥」程度で十分です。チッ素分の多い化学肥料は避け、リン酸・カリ分が主体のものを選びます。
寒さには比較的強く、マイナス5℃前後まで耐えられる耐寒性を備えていますが、乾いた寒風に晒されると枝先が痛むため、寒冷地では株元にマルチングを施します。逆に夏越しは最大の難関となるため、鉢植えは風通しの良い半日陰のすのこ上に退避させ、地植え株は遮光ネットや足元への下草配置で地温の上昇を防ぎます。