通常の妊婦健診で行われる簡易的な超音波検査とは異なり、専門的な知識とハイエンドな機器を駆使して行われるのが胎児ドック(精密超音波検査)だ。心臓の構造、脳の形態、指の数や肢体の長さ、臍帯の走りに至るまで、何十項目ものチェックリストに従って観察が行われる。一瞬の画像にとらわれず、動的な解剖学的構造を追う高度なアプローチである。
国際的な医学論文データベースPubMedに登録された膨大な文献データを参照しても、熟練したエキスパートによる初期・中期胎児ドックは、単一のマーカー観察よりも圧倒的に高い感度を示している。ただし、画像上で「サインなし」と判定された場合でも染色体異常を100%否定することは不可能であり、非侵襲的あるいは侵襲的な確定診断との併用判断が不可欠となる。