サウンドクリエイターの佐々木宏人は、本作においてダンスミュージックの文脈を大胆にゲームサウンドへ落とし込んだ。シンセベースの硬質なリフ、畳み掛けるようなハイハット、そして哀愁を帯びたマイナーコードの旋律。それは1980年代のハイエナジーやユーロビートのエッセンスを吸い込みつつ、2000年代のテクノポップとして見事に再構築された構造美を誇る。
BPM設定から音色の選定に至るまで、プレイヤーを高揚させるギミックが随所に散りばめられている。ボーカルのメロディラインは跳躍が多く、息継ぎの隙間すら緊張感を生み出す装置として機能する。インストゥルメンタル単体でも成立するほどの緻密なプロダクションが施されていたからこそ、フロアやステージの音響空間で圧倒的な存在感を放ち続けた。