生物学的な分類において、エイとマンタは別々の独立した生物ではなく、包含関係にあります。エイという巨大なカテゴリーの中に、マンタという特定のグループが存在しています。両者はともに骨格が柔らかい軟骨で形成されている軟骨魚類(サメの仲間)であり、およそ4億年前の共通祖先から枝分かれして現在の姿へと進化を遂げました。
一般的に私たちが「マンタ」と呼んでいる生物は、トビエイ科イトマキエイ属に属する大型種の総称です。主に外洋性の「オニイトマキエイ(Giant Oceanic Manta Ray)」と、沿岸性の「ナンヨウマンタ(Reef Manta Ray)」の2種類を指します。かつては同一種と見なされていましたが、2009年の研究発表を経て明確に別種として分類されました。
一方、私たちが「エイ」と総称する場合、日本近海に広く生息するアカエイやトビエイ、シビレエイなど、世界中に約500〜600種以上存在するエイ目の魚類全般を指します。つまり、「マンタはすべてエイであるが、すべてのエイがマンタというわけではない」という関係が成立します。