スタートアップ企業で最も多い失敗パターンの一つが、過大な市場予測に基づく資金調達だ。「市場規模は1兆円、そのうち1%を取れば100億円」という計算をする創業者は多い。しかし実際には参入障壁、競合、顧客獲得コストなど、無数の変数が存在する。
在庫管理でも皮算用は危険だ。ある小売チェーンは、新商品が「絶対に売れる」という前提で大量仕入れを行い、結果的に大量の在庫を抱えて倒産寸前まで追い込まれた事例がある。
M&Aにおいても同様だ。買収対象企業の将来収益を過大評価し、高額な買収価格を支払った結果、投資回収ができなくなるケースは珍しくない。デューデリジェンスの段階で、確実な数字と推測を混同してしまうのだ。