20分以上経過しても一向に暖かい空気が出てこない場合、機器周辺の環境障害または致命的なハードウェアトラブルを疑う必要があります。現場の空調エンジニアが真っ先に確認するエアコン暖房効かない原因の切り分け手順は明確です。
第一に確認すべきは室外機の稼働状態です。室内機は動いているのに室外機のファンが回転していない場合、以下の要因が考えられます。
- 室外機の吸込口・吹出口の閉塞:室外機の背面や側面に落ち葉、ゴミ、段ボールなどが張り付いていたり、雪で埋もれていたりすると、空気の吸熱ができず安全装置が作動してコンプレッサーが停止します。
- プロペラファンの凍結固着:大雪や吹き込みによってファン自体が氷でロックされると、モーター保護のために室外機が停止します。
これらの状況下における室外機動かない対処法としては、まずエアコンの専用ブレーカーを落とした上で、室外機周囲30cm以上のスペースを確保するように障害物や積雪を取り除く作業が基本となります。氷でファンが固着している場合は、無理に棒などで突いてファンを破損させないよう注意が必要です。
第二の深刻な要因が「冷媒ガスの漏洩」です。エアコンは配管内を高圧で循環するフロンガスによって熱を移動させています。施工不良や経年劣化、配管の腐食によってガスが抜けると、コンプレッサーやファンが正常に回転していても全く熱を運ぶことができなくなります。
見分けるためのエアコンガス漏れ症状と確認方法として最も確実なのが、室外機の配管接続部(サービスバルブ付近)の目視点検です。暖房運転中に室外機の細い銅管接続部に真っ白な霜が付着している場合や、配管接続部に油じみが付着している場合(冷媒ガスはオイルを含んでいるため漏洩箇所に油が滲み出ます)、ガス漏れが起きている確率が極めて高いと判断できます。この状態に陥った場合、ユーザー側での応急処置は不可能なため、専門資格(冷媒フロン類取扱技術者など)を持つプロによる修理が不可欠です。