京都のような歴史ある街並みであっても、近年の都市化や核家族化に伴い、地域全体で子どもを見守る「目」は確実に減少している。かつてであれば「あそこの家のボク、こんな時間にどこへ行くの?」と声をかけられたような路地でも、今は誰も気にとめない不干渉な空間へと変貌しつつある。
学校や自治体は登下校時の見守り活動を強化しているものの、ボランティアの高齢化や人手不足は深刻だ。保護者が仕事で多忙を極める中、放課後の児童が一人になる「エアポケット」のような時間帯をどう埋めるのか。今回の事件は、単に一家庭の問題にとどまらず、社会全体のセーフティネットの綻びを突く格好となった。