出版当時に開設された加害者の公式ウェブサイトや有料メルマガは、激しい批判を浴びて短期間で閉鎖に追い込まれた。だが、一度デジタル空間に解き放たれたテキストや有料コンテンツの魚拓(アーカイブ)は、2026年の今もダークウェブや海外の匿名掲示板を漂流し続けている。
YouTubeやTikTok、X(旧Twitter)などでは、動画クリエイターが「胸糞悪い事件の真相」といったキャッチーな切り口で手記の内容を再構成し、再生数を稼ぐコンテンツとして消費する。遺族にとって、ネット上に散らばる言葉の破片は、いつまでも消えないデジタルな二次被害そのものだ。表現の自由という名のもとにWebに刻まれたデジタルフットプリントが、被害者の忘れられる権利を永遠に奪い続けている。