読モカルチャーの原点を語る上で、2000年代中盤から2010年代にかけて巻き起こった二大潮流の衝突は見逃せない。『CanCam』を筆頭に『講談社』のViViや『集英社』のnon-noが牽引した、コンサバティブで女子大生・OLの王道を行く「赤文字系」。そして原宿のストリートから個性とサブカルチャーを武器に台頭した『Zipper』に代表される「青文字系」だ。
この時代、渋谷センター街の熱量をそのまま誌面に叩き込んだ『Popteen』から登場した益若つばさは、紹介するコスメや服が瞬時に数億円規模で動く社会現象を巻き起こした。彼女たちが活用したのが『Amebaブログ』である。私服のコーディネートやリアルタイムの日常を赤裸々に綴ることで、読者との間に擬似的な共犯関係を構築したのだ。
一方、原宿カルチャーを体現する青文字系からは、きゃりーぱみゅぱみゅが世界的なポップアイコンへと跳躍していった。既成のモデル像にとらわれない奇抜さと世界観の提示は、単なる着せ替え人形ではない「自己プロデュース型アイコン」の誕生をファッション業界へ決定的に知らしめた。