幼少期から画廊やアトリエが日常の風景にあった彼女にとって、本物の美術や工芸に触れる体験は空気のように自然なものだった。日本画の世界で独自の境地を切り拓いた家系のDNAは、色彩感覚やディテールへのこだわりという形で、後のクリエイティブワークへダイレクトに注入されることになる。
単なる七光りという揶揄を跳ね返すだけの圧倒的な美的感覚。それは、作品や商品に対する妥協なき姿勢に表れている。「美しいものを見極める目」は、机上の理論ではなく、幼少期からの実体験によって鍛え上げられた天性のギフトと言えるだろう。