物語の根底に流れるのは、極限状態に置かれた人間の尊厳を描く壮大なヒューマンドラマだ。しかし、一筋縄ではいかない。緻密に張り巡らされた伏線と、予想を裏切る展開が連続するSFサスペンスとしての側面も持ち合わせている。
ある日突然、世界中で「特定の時間帯に同じ挨拶を口にした人間が消失する」という不可解な現象が発生。主人公は自らの記憶の断片を手繰り寄せながら、時間の歪みと人類の存続をかけた巨大な陰謀の核心へと迫っていく。心理的な緊張感が途切れないスリリングな脚本は、観る者を片時も画面から目を離させない。