かつて緑やピンクに髪を染め、奇抜なファッションでメディアを賑わせた志茂田景樹。現在の彼は、下半身の衰えもあり、外出時は車椅子や歩行器を使う生活が定着している。だが、その表情に悲壮感は一切ない。むしろ、老いを受け入れた者だけが持つ、独特の軽やかさが漂っている。
「歩けなくなったからこそ、見える景色がある」と彼は語る。かつてはせわしなく通り過ぎていた街並みや、人々の足元。視点が低くなったことで、社会のバリアフリーの遅れや、すれ違う人々の小さな親切に気づくようになったという。派手な衣装は影を潜めたが、色彩豊かなストールや帽子を身にまとうお洒落心は、今も健在だ。