完璧な健康体と鋼の肉体を持つと信じられていた渡辺裕之さんが、なぜ自死という過酷な選択に至ったのか。その決定的な背景として明かされたのが、「自律神経失調症」の悪化による心身の機能不全でした。
原日出子さんの所属事務所および本人のコメントによると、異変が本格化したのは2026年の秋頃からでした。渡辺さんは急激な体調不良を訴え始め、専門医を受診したところ自律神経失調症と診断されました。当初は加齢に伴う不調や更年期障害の可能性も疑われましたが、症状は日を追うごとに深刻化していきました。
具体的には、以下のような症状が渡辺さんを追い詰めていきました:
- 重度の不眠症:眠ろうとしても全く眠れず、夜間に激しい不安と焦燥感に襲われる。
- 認知機能への強い不安:「セリフが頭に入らない」「段取りが覚えられない」と訴え、俳優としてのアイデンティティが崩壊する恐怖に怯える。
- 急激な体重減少と食欲不振:自慢だった筋肉が落ち、鏡を見るたびに自信を失っていく悪循環。
- 希死念慮を伴ううつ状態:何事にも強いプレッシャーを感じ、「自分はもう役者を続けられない」「周りに迷惑をかけてしまう」と自責の念を募らせる。
真面目で完璧主義、誰に対しても気配りを欠かさなかった渡辺さんだからこそ、思い通りに動かない心と体を「自分の努力不足」と責めてしまい、医学的なうつ病の病相に呑み込まれてしまったプロセスが浮き彫りになっています。