この分野において決定的な役割を果たしたのが、長年にわたり日本人約10万人を追跡した大規模疫学調査「JPHC研究」である。研究を牽引した国立がん研究センター名誉会員の津金昌一郎氏らのグループは、日本人の食生活と疾患の関係を膨大なデータで解き明かしてきた。
JPHC研究の解析結果は、予防医学の観点から非常に興味深い。大豆製品や味噌汁、豆乳の摂取量が多い閉経後の女性において、発症リスクが明確に減少していたのだ。欧米人と比較して日本人の発症率が比較的低く抑えられてきた背景には、伝統的な大豆食文化が寄与している可能性が高いと分析されている。ただ漫然と健康食品を摂るのではなく、日常の食卓に大豆を組み込むことの大切さが実証された格好だ。