2019年末に放送された『水曜日のダウンタウン』の連載企画「MONSTER IDOL」は、日本のアイドル史においても極めて異例のプロジェクトでした。安田大サーカスのクロちゃんがプロデュースを務め、私情と好みを露骨に反映させた選考プロセスは、お茶の間に大きな衝撃と話題を提供しました。
合宿中、クロちゃんから強い執着や個人的なアプローチを受けながらも、ナオは決して感情的に崩れることなく、毅然とした態度と高いパフォーマンスで課題をクリアしていきました。視聴者の間では「かわいいのに肝が据わっている」「クロちゃんの無茶振りに耐えて歌う姿がカッコいい」と称賛を集め、デビューシングル『りスタート』の爆発的セールス(オリコン週間シングルランキング1位獲得)へと繋がっていきます。
しかし、バラエティ番組の熱狂が生み出したブームは諸刃の剣でもありました。一過性の話題性に依存することなく、泥臭く全国を巡るツアーを重ね、WACK特有のハードなロックサウンドを体現する過程で、ナオは「テレビ発のタレント」から「骨太な表現者」へと脱皮していったのです。