薬剤師であり植物学・コスメトロジーに精通したパオロ・ヴラニエス氏は、シルク商人であった祖父の影響で幼少期から香りの世界に魅了されてきた。彼の工房から生まれるフレグランスは、単なる芳香ではない。記憶や感情、トスカーナの豊かな自然環境を緻密な科学的計算のもとで調合した液体アートだ。
ドットール・ヴラニエスが香水(パーソナルフレグランス)を展開する上で最も重視しているのは、「皮膚との対話」である。空間に拡散させるリードディフューザーとは異なり、肌にのせる香水は身につける人物の皮脂や体温と化学反応を起こす。この計算された調合技術こそが、ニッチフレグランス界で同ブランドが絶大な信頼を集める理由と言える。