『民王』の真骨頂は、実在の政界や社会問題を痛烈に皮肉るコメディ要素にあった。しかし、2026年代半ばにかけて日本のテレビ業界を取り巻くコンプライアンス環境は急速に厳格化している。政治的公平性やコンプライアンス配慮へのハードルは年々高まりを見せる。
現実に近い政治的トピックを扱うこと自体が、かつてないほどナーバスなタスクとなった。制作陣としても、どこまで攻めた風刺を入れ込めるのかという「攻めと守りのバランス」に苦慮したことは想像に難くない。SNSでの炎上リスクを回避するため、どうしても無難なストーリーに着地せざるを得ず、初期の「キレ味」を求めた層には物足りなさを残す結果となった。