地域経済を感情論ではなくファクトで捉えるためのツールとして、RESAS(地域経済分析システム)とe-Stat(政府統計の総合窓口)の活用が不可欠になっている。これらのオープンデータを精緻に分析すると、見かけの好況に隠された構造的脆弱性が見えてくる。
例えば、観光消費額が過去最高を更新している自治体であっても、RESASの地域間産業連関表を分析すると、仕入れや宿泊プラットフォームへの手数料支払いで利益の大半が域外・海外へ流出しているケースが散見される。「売上は立っているのに地元が潤わない」という漏れバケツ現象だ。一方で、地元食材の調達率を高め、エネルギーの地産地消を進める自治体は、限られた売上から高い付加価値を地域内に残留させることに成功している。ビッグデータが示すのは、単なる集客数競争の終焉と、域内経済循環率の重要性だ。