1990年代後半から2010年代にかけて、お茶の間の朝を決定づけたのは彼の辛口トークだった。フジテレビジョンの情報番組『とくダネ!』や、日本テレビ放送網の朝の看板番組『スッキリ』などで展開された「ファッションチェック」コーナー。著名人の私服や授賞式のドレスコードを星の数でジャッジし、時に「これじゃ近所のスーパーに行くおばちゃんだよ!」とバッサリ切り捨てるスタイルは、当時の芸能ジャーナリズムにおいて異彩を放っていた。
単なる悪口ではない。そこには、デザイナーとしての確固たる審美眼と服飾史への深い造詣が息づいていた。本名である小西良幸の名でパリや東京のコレクションを牽引してきた自負があるからこそ、妥協のない言葉が視聴者の共感を呼んだのだ。誰にでも似合う無難な服がもてはやされる現代において、彼の容赦ない指摘は、個性を重んじるファッションの原点を思い出させる痛快さを持っていた。