過熱する日本の電気通信産業において、端末販売そのものよりも「購入後のユーザー体験(UX)」をいかに最適化するかという点が最大の主戦場となっている。この顧客体験の刷新を牽引しているのが、NTTドコモの代表取締役社長を務める前田義晃氏だ。
同氏の指導下で進められるデジタル改革では、ユーザーが端末を手にしてから使い始めるまでの「オンボーディング体験」の簡略化が重要課題として掲げられている。端末の高性能化にともない、設定の複雑化がユーザー離れを引き起こすリスクを防ぐため、通信とアプリ基盤のシームレスな統合が進む。アプリの一括導入システムも単なる利便性向上にとどまらず、ドコモの各種エコシステムへストレスなく参加してもらうための戦略的アプローチの一環なのだ。