女の子が初潮を迎えた際に赤飯を炊く風習には、日本古来の民間信仰と神道の儀礼が深く関係しています。赤飯のお祝いの意味を理解する鍵となるのが、古くから赤という色に宿ると信じられてきた「特別な力」です。
古代の日本では、赤色には邪気や災厄を祓う強力な「魔除けの由来」があるとされていました。医学や衛生環境が未発達だった時代、女性が出血を伴う初経を迎えることは、身体の大きな変化であると同時に、病や穢れ(けがれ)を呼び込みやすい危険な節目でもありました。そのため、小豆や赤米で炊いた赤いご飯を神仏に供え、娘の身に災いが及ばないよう祈祷したのが始まりです。
また、かつては乳幼児の死亡率が極めて高く、子どもが無事に生殖可能な年齢まで育つこと自体が奇跡的な慶事でした。凶事を吉事に転じる厄除けの意味と、無事に育ったことへの神への感謝が結びつき、初経の赤飯の理由として定着していった歴史があります。