東京ディズニーランド・東京ディズニーシーを訪れるゲストにとって、雨以上に警戒すべき要素が「風」です。両パークが位置する舞浜は東京湾の最奥部に突き出た埋立地であり、遮るもののない海上から強い海風が直接吹き込みます。都心(大手町周辺)で風速3m/sと予報されていても、ディズニーランド 舞浜の天気の実測値では風速7〜8m/sの突風が吹き荒れているケースは日常茶飯事です。
ファンの間で「風キャン(風によるキャンセル)」と呼ばれるショーやパレードの中止ですが、オリエンタルランドが公式に一律の数値を公表しているわけではありません。しかし、長年の公演実績と現地の運行状況を定点観測してきた取材データから、極めて明確な「現場の基準ライン」が浮き彫りになっています。
地上での平均風速が7m/s〜8m/sを超え始めると、まずパレードの演出内容を一部変更する「風バージョン(風バ・キャングリ)」への切り替えが発生します。フロートの装飾物やダンサーの小道具が省略され、安全第一の構成へとシフトします。そして風速が10m/s以上に達すると、パレード自体が完全中止(風キャン)となる確率が跳ね上がります。
さらに見落としがちなのが、夜空を彩る花火(「スカイ・フル・オブ・カラーズ」等)の中止基準です。地上が無風に近くても、上空50〜100メートルの上層風が風速8m/sを超えている場合、燃えカスの落下防止と安全確保のために容赦なく中止が決まります。天候が快晴であっても「風速予報」だけは別枠で注視しなければなりません。