金融機関で資産を管理する際、日常的に使う普通預金(ゆうちょ銀行では「通常貯金」)とは別に、まとまった資金を蓄える手段として「定期預金」と「定額貯金」が存在します。日常会話やインターネット検索では「定額預金」と混同されがちですが、日本の金融法規上、銀行が扱うものは「預金」、ゆうちょ銀行(旧郵便貯金)が扱うものは「貯金」と呼称が分かれています。検索キーワードとして定着している「定額預金」とは、実質的にゆうちょ銀行の定額貯金を指しているケースが大多数を占めます。
通常貯金との決定的な違いは、引き出しの自由度と適用金利です。いつでもATMから引き出せる通常貯金に対し、定額貯金は一定の据置期間が設定されている分、有利な金利条件が適用されます。さらに、民間の「定期預金」と比較した場合、預入期間の柔軟性に大きな隔たりがあります。
民間銀行の定期預金は「1年」「3年」「5年」といった満期を預入時に確定させ、満期前に解約するとペナルティとして約定利率より大幅に低い「中途解約利率」が適用されます。対照的に、定額預金は預入から6か月さえ経過すればいつでも解約可能であり、解約時点の預入期間に応じた利息をペナルティなしで受け取れる点が、極めてユニークな構造といえます。