カルパッチョの食感を左右するのが、包丁の入れ方です。和食の刺身のように垂直に刃を落とす「平造り」では、白身魚特有の筋繊維が硬く感じられたり、ソースとの絡みが悪くなったりします。そこで不可欠となるのが鯛のカルパッチョ切り方の秘訣である「そぎ切り」です。
柵の右側から包丁を左に大きく寝かせ、刃元から刃先までを長く使って手前にスーッと引くようにスライスします。このとき刃を往復させて身をギコギコと押し潰さないことが鉄則です。厚みを3〜4mmにスライスすることで、繊維が断ち切られて舌触りが格段に滑らかになり、表面積が広がるためドレッシングをしっかり抱え込むことができます。
さらに、味の完成度を高めるアクセントとして鯛のカルパッチョ人気付け合わせ野菜の存在も見逃せません。淡泊で上品な真鯛には、単に彩りを添えるだけでなく、異なる食感とほのかな苦味や辛味を持つ野菜を合わせるのが定石です。
- 新玉ねぎ・紫玉ねぎ(アーリーレッド):薄切りにして水にさらした玉ねぎは、シャキシャキとした食感と適度な硫化アリル由来の辛味が白身の脂を切る役割を果たします。ミツカンの提案するように、あらかじめ甘酢やレモン果汁で軽くマリネしておくと皿全体の馴染みが向上します。
- ルッコラ・ベビーリーフ:ルッコラ特有のゴマに似た香ばしさとピリッとした苦味が、オリーブオイルのポリフェノール感と極上のマリアージュを生み出します。
- ディル・チャービル・セルフィーユ:柑橘に似た清涼感を持つハーブを少量ちぎって散らすだけで、家庭料理の域を脱したレストランスタイルの香りに昇華します。
- 紅芯大根・マイクロトマト:皿の中央に野菜を高く盛り、周囲に時計回りで真鯛を並べた後、薄切りの紅芯大根を散らすことでコントラストが際立ち、視覚的な満足感が高まります。