多大な資金と時間を投じて手にするフルビット免許ですが、その実態には強烈なメリットとともに、日常運行におけるシビアなデメリットが表裏一体で存在します。
最大のメリットは、日本国内を走るすべての合法車両を運転できる全能感と、プロドライバーとしての最高峰の証明です。運送業や特殊土木、重機輸送の現場において圧倒的な信頼を獲得できるほか、免許証1枚で語り尽くせる究極のコレクション要素は計り知れない自己充足感をもたらします。
一方で、見逃せないデメリットも存在します。
- 適性検査(深視力検査)の義務化:中型・大型・牽引・二種免許を保持するため、運転免許更新時には毎回「深視力検査」の合格が必須となり、加齢に伴う視力低下が命取りになる。
- 行政処分の一蓮托生リスク:日常で原付や自家用車を運転している際の軽微な交通違反であっても、累積点数による免許停止・取消処分は15区分すべての免許に一括して適用される。
- 更新手続きの煩雑さ:優良運転者(ゴールド免許)を維持するためのハードルが極めて高くなり、違反ひとつで全区分の更新区分に影響が及ぶ。
すべての権限を手に入れるということは、すべての区分に対する責任を一括で背負うことと同義なのです。