街全体が巨大なオープンエアの博物館だ。首都であるヴァレッタは、16世紀に聖ヨハネ騎士団によって建設された堅固な要塞都市として名高い。1980年にはユネスコの世界文化遺産に登録され、格子状の街並みや急勾配の坂道、そして青い海を見下ろす美しい庭園が訪れる者を一瞬で魅了する。
観光の足取りは、歴史の深さをダイレクトに体感させるスポットばかり。かつての要塞建築は今、洗練されたブティックホテルや洒脱なカフェへと姿を変え、歴史と現代が心地よく同居する空間を生み出している。路地を一つ折れるたびに現れる重厚な石造りの景観は、かつて大国と戦い抜いた騎士たちの息遣いを今に伝えているかのようだ。