動画配信サービスの台頭が決定打となった年を象徴するのが、Netflixが放った本格サスペンスドラマ『地面師たち』だ。100億円規模の不動産詐欺事件をモチーフにした本作は、容赦のない暴力描写と心理戦の緊迫感で、配信開始と同時に国内ランキングの首位を独走。海外の視聴者をも巻き込み、日本のエンターテインメントの底力を知らしめた。
冷徹さと狂気を併せ持つ詐欺グループの交渉役を演じた綾野剛の静かなる怪演、そして冷酷無比なリーダー像を構築した豊川悦司の威圧感。映画的な陰影を持つカメラワークと息詰まるテンポ感は、従来の地上波ドラマでは決して描けなかった領域に踏み込んでいる。日本のテレビドラマの文脈に収まらない、世界照準のサスペンスとして今なお語り草となっている。