かつての前橋駅北口といえば、広いロータリーとどこか閑散とした雑居ビルが目立つ、日本のどこにでもある典型的な地方駅の風景だった。しかし2026年の今、その光景は一変している。駅前広場は歩行者優先の緑豊かなオープン空間へと再整備され、木々の緑とモダンなストリートファニチャーが心地よい対話を生み出している。
「以前は改札を出てそのままバスや送迎車に乗り込むだけの場所でした。でも今は、ベンチでコーヒーを飲みながらノートPCを開く人や、ストリートライブに耳を傾ける人々で終日賑わっています」。駅前のカフェで店主を務める30代の男性はそう語る。かつての「ただ通り過ぎる場所」は、人々が留まり、出会い、雑談を交わすコミュニティの「リビングルーム」へと姿を変えた。