大塚梱包運輸の経営における最大の特徴であり、同時に致命的な弱点となったのが「特定取引先への売上集中」である。
同社の売上高の大半は、特定の顧客から受注する精密機器輸送によって占められていた。精密機器の輸送は単価が比較的高く、一度信頼関係を築けば安定した配車が見込めるメリットがある。だが、そこには潜み続けるリスクが存在した。
- 発注元の業績変動の影響をダイレクトに受ける構造
- 運賃交渉において優位な立場を築きにくい下請け構造
- 競合他社への乗り換えが発生した際の代替顧客の不在
特定の顧客に依存するビジネスモデルは、その顧客からの受注量が減少した際、即座に売上激減へ直結する。顧客分散の遅れが、経営の柔軟性を極端に奪う結果となった。