アニメ化とは別に、1980年代前半には実写映画化に向けたパイロットフィルムが実際に撮影されていました。1984年頃、ディレクターズ・カンパニー等の周辺で企画が持ち上がり、大友克洋氏自らが演出を手掛けた約7分間のテストフッテージ(16mmフィルム)が制作された記録が残っています。
この幻の映像では、団地の屋上から人が飛び降りるシーンや、超能力によって物体が歪む特撮実験が行われていました。試写を見た関係者からは絶賛の声が上がったものの、本編を制作するための莫大な特撮費用や興行リスクの壁に阻まれ、劇場長編としての本制作は幻に終わりました。このフィルムの存在自体が、映像業界における『童夢』の神話をより強固なものにしたと言えます。