大学野球界で長年囁かれる「代表選考における東京六大学・東都大学野球連盟への偏重」という噂は、果たして真実なのか。結論から言えば、これは構造的な誤解である。
確かに最終登録メンバー24名中、六大学と東都で半数以上を占めるケースは多い。しかし、これは選考委員の忖度ではなく、「春季リーグ戦での対戦投手の平均球速と投球精度の差」に起因する。六大学や東都の1部リーグでは、毎週末のように145〜150キロ超の投手が登板し、ハイレベルな木製バットでの攻防が繰り広げられている。日常的に高いプレッシャーと球威を体感している選手の方が、国際大会への適応スピードが圧倒的に速いという現実がある。
一方で、近年の選考では北東北大学リーグ、首都大学リーグ、関西学生野球連盟、九州六大学連盟など、地方大学所属の逸材が主力として積極的に起用されている。スカウト網の全国化とトラックマンをはじめとするトラッキングデータの普及により、地方に埋もれた原石が正当に評価される環境は完全に整っている。