では、この絶望的な発作の連鎖を断ち切る手立てはあるのか。心理療法の第一線で最も高いエビデンスを誇るのが、アーロン・ベックが体系化した理論をベースとする認知行動療法(CBT)だ。
認知行動療法(CBT)では、「笑ってはいけない」という極端な思考の歪み(破滅的思考)を再構成する作業から着手する。「もし笑ってしまっても、咳払いや体調不良として説明すれば人生は終わらない」という認知的リフレーミングを重ねることで、脳にかかるプレッシャーを劇的に減らしていく。さらに、専門医が推奨する実践的なテクニックとして、息を完全に吐ききって横隔膜の緊張を緩める「ボックス呼吸法」や、足の裏の感覚に意識を集中させて思考の暴走を止める「グラウンディング技術」が極めて有効だ。自律神経の暴走をリアルタイムで遮断するスキルを身につければ、発作の予兆をコントロールすることは十分に可能となる。