テレビ朝日とシンエイ動画の手によって1979年にスタートした新シリーズは、日本のアニメーション産業全体に計り知れない変革をもたらした。毎週金曜日の夜、家族揃ってテレビの前に集まる風景は、昭和の茶の間の象徴的なアイコンとなったのである。
藤子・F・不二雄が目指したものは、単なる子供向けのコメディにとどまらない。「すこし・不思議(SF)」をコンセプトにした本格的なSFファンタジーアニメの確立だった。タイムマシンやタケコプターといったひみつ道具は、最新の科学技術や哲学的な思索への入り口として機能していた。日常生活のすぐ隣に広がる未知の冒険。この日常と非日常のシームレスな融合こそが、今なお古びない名作の骨格を形作っている。