大人の女性を主役に据えた物語の系譜は、テレビドラマ史においても決定的な転換点を迎えていた。NHKで放映され社会現象を巻き起こした『セカンドバージン』は、従来の地上波ドラマの常識を覆し、成熟した男女の禁断の愛と葛藤を正面から描き切った名作だ。この成功によって、大人の恋愛というテーマが持つ潜在的な市場価値が広く認識されることとなった。
その後、フジテレビ系で放送された『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』は、過激なテーマ設定と繊細な心理描写でセンセーションを巻き起こし、視聴率を激走させた。大手出版社のKADOKAWAをはじめとするメディアミックス展開も加速し、小説化や映画化を通じてファン層は一気に拡大。良質な恋愛ドラマとしてのクオリティが担保されることで、大人向けエンタメは確固たる市民権を獲得したのである。