事件が発生したのは2011年10月11日早朝のことでした。大津市立皇子山中学校に通っていた当時中学2年生の男子生徒(当時13歳)が、自宅マンションから転落し自ら命を絶ちました。当初、学校側は生徒指導上の問題として処理しようと試みましたが、遺族の強い訴えと執念の真相究明によって、日常的に行われていた残酷ないじめの実態が浮き彫りとなりました。
生徒が受けていた行為は、単なる「からかい」や「悪ふざけ」の域を完全に逸脱していました。複数の同級生から執拗な暴行を受け、口に粘着テープを貼られたり、蜂の死骸を食べさせられそうになったりしたほか、雀の死骸を口に入れられるといった非人道的な虐待が繰り返されていました。さらに、マンションの廊下で首を絞められ「自殺の練習」を強要されていた事実が判明し、日本中に激しい衝撃を与えました。
男子生徒は自殺する直前、友人に「死にたい」とメールを送るなど極限状態に追い詰められていました。金銭の要求や私物の窃盗・破壊も常態化しており、日常的な暴力と心理的拘束によって逃げ場を完全に奪われていたことが、後の第三者委員会や捜査機関の調査で明らかになっています。