大谷翔平選手の通訳を語る上で避けて通れないのが、長年バディとして苦楽を共にしてきた元専属通訳・水原一平氏による違法賭博・巨額不正送金スキャンダルです。
2026年3月、韓国・ソウルでの開幕シリーズ中に発覚したこの事件は、スポーツ界のみならず世界中に衝撃を与えました。水原氏は違法なスポーツ賭博によって巨額の負債を抱え、大谷選手の銀行口座から約1700万ドル(当時のレートで約26億円以上)を不正に送金していたことが米連邦捜査当局の調査によって白日の下に晒されました。
捜査の結果、大谷選手自身は事件に一切関与しておらず、送金システムを巧妙に悪用された「完全な被害者」であることが公的に証明されました。水原氏は銀行詐欺罪および虚偽の納税申告の罪で連邦地裁に起訴され、司法取引を経て有罪を認めました。
裁判では大谷選手に対する巨額の賠償金支払い命令と実刑判決が下され、現在は連邦刑務所での服役生活および更生プログラムの段階に入っています。かつて「世界一有名な通訳」と称された人物の転落劇は、MLBにおける通訳と選手の距離感やガバナンスのあり方に大きな教訓を残すことになりました。