悲劇の舞台となったのは、大阪市西区靭本町(うつぼほんまち)にあるワンルームマンションでした。2010年6月上旬、下村受刑者は当時3歳だった長女・桜子(さくらこ)ちゃんと、1歳だった長男・楓(かえで)ちゃんを部屋に残し、玄関ドアの外側に粘着テープを何重にも貼り付けて密室状態にしました。
部屋の中にはわずかな水と食料しか残されておらず、ゴミが散乱し、電気やエアコンも切られた蒸し風呂状態の一室に幼い兄妹は閉じ込められました。下村受刑者はそのまま交際相手の男性が住む名古屋市などへ向かい、ホストクラブ通いや男性とのホテル暮らしに興じていたのです。
7月29日、勤務先の関係者から「異臭がする」と通報を受け、警察が部屋に踏み込んだことで事件が発覚しました。変わり果てた姿で見つかった2人の遺体は、胃の中に固形物が一切残っておらず、極度の脱水症状と飢餓による餓死と判明しました。発見時、部屋の扉には内側から外に出ようともがいた幼子の爪痕が痛々しく残されていました。