2018年秋に行われたプロ野球ドラフト会議は、日本野球機構(NPB)の歴史の中でも稀に見る大フィーバーとなった。高校生野手・投手としてスカウト陣の評価は最高峰。投手として育てるべきか、遊撃手として育てるべきか、各球団のNPBスカウト陣の間でも意見が真っ二つに分かれるほどの逸材だった。
ドラフト当日は4球団が1位指名で競合。くじ引きの末、交渉権を獲得したのは地元・岐阜出身のヒーローを熱望した中日ドラゴンズだった。ドラフト指名直後、記者会見の場に臨んだ根尾の表情には浮ついた様子が一切なく、「与えられた場所で全力を尽くす」という決意だけが漂っていた。球団側も彼の高い精神性と将来性を極めて高く評価し、入団時から二刀流や複数ポジションの可能性を見据えた育成計画を提示していたという裏話が、今も語り草となっている。