1990年代から2000年代にかけて、日本のアダルトビデオ業界は空前の黄金期を迎えていた。その中心で文字通り身体を張り、独自のポジションを築き上げたのがチョコボール向井だ。規格外の体力と類まれなエンターテイナーシップは、瞬く間に彼を業界のアイコンへと押し上げた。
しかし、彼の野心は映像の世界にとどまらなかった。肉体を極限まで駆使するプロレスリングのリングへと参戦を果たしたニュースは、当時のスポーツ・エンタメ界に大きな衝撃を与えた。ロープに飛び、観客の歓声を浴びる姿は、異色のファイターとしての矜持に満ちていた。後に彼が残した自伝・伝記的な語りの中でも、この格闘技への挑戦は自らのアイデンティティを再定義する大きな転機だったと明かされている。