市場の膨大なお金が動き出している。清涼飲料水業界全体が、従来の「夜の晩酌代わり」から「日中のオフィスワーク」へと需要を広げるシフトを加速させているからだ。
先陣を切るサントリーホールディングスは、フラッグシップブランドである「オールフリー」のプロモーションに注力。俳優の松重豊氏を起用したCMなどでも、日中の開放感や仕事の合間のリフレッシュシーンを印象的に描き出し、オフィス飲用の心理的ハードルを下げてきた。一方、アサヒビールも「アサヒ ドライゼロ」を中心に、ビールらしいキレと喉越しを維持しながら、糖質やカロリーを抑えた製品群でビジネスパーソンの胃袋をつかんでいる。
飲料メーカー各社にとって、オフィス需要は未開拓の巨大市場だ。缶コーヒーや炭酸水に飽きた層を取り込む新戦略が、功を奏しつつある。