「配置基準を満たしていることと、実際に子どもたちの安全を確保できることの間には巨大な溝がある」。元勤務保育士は声を潜めてそう語る。近年、保育業界では国や自治体の基準を満たしているとされる体制であっても、現場の書類作業や行事準備に追われ、肝心の見守りに専念できない実態が指摘されてきた。
特に豊中市内の認可保育施設においても、ベテラン層の離職と若手中心のシフト配置が慢性化していたとされる。事故当日も、複数人の園児に対して目を行き届かせるべき時間帯に、突発的な業務によって職員が現場を離れていた時間が存在した。過酷な勤務シフトが生み出した慢性的疲労と人員不足が、安全確認の手順をスキップさせる致命的な原因となった可能性は否定できない。