タレントの「ごりちゃん」と飲食の「焼肉ごりちゃん」、ジャンルは異なれど双方に共通しているのは、「過剰な装飾を排した圧倒的な親しみやすさと全肯定感」です。現代の消費心理やメディア論の観点から、その人気のメカニズムを深掘りします。
モデル業界における「ごりちゃん」の支持基盤には、従来の画一的な美の基準から脱却した「ボディポジティビティ(自己の身体の肯定)」の定着があります。公表プロフィールによるとバスト94-95cm、ウエスト75-79cm、ヒップ99-100cmというプロポーションを持ち、美味しそうにご飯を食べる自然体の姿は、痩身至上主義に疲弊した消費者に安心感と健康的な幸福感を提供しています。
一方、飲食店における「焼肉ごりちゃん」の熱狂は、現代社会における「体験型消費(コト消費)」の極致と言えます。乾杯時の元気なコール、スタッフが席に寄り添う親身な焼き加減のレクチャー、記念日利用時のサプライズ演出など、単に「肉を食べる」だけでなく「元気をもらえる場」として機能しています。孤独感やデジタル疲れを抱えやすい都市生活者にとって、血の通った温かいコミュニケーション空間そのものが価値となっているのです。