今回の発見を可能にしたのは、2026年に実用化された「超音波地層透視技術」だ。従来のソナーでは、海底の泥の表面しかスキャンできなかったが、新型センサーは泥の層を最大5メートルまで透過し、その内部にある物体の3D形状を可視化できる。これにより、潮の流れによって堆積した何百年分もの砂泥の底に眠る遺物をピンポイントで特定することが可能になった。
プロジェクトの技術責任者は、「関門海峡の底は、まるでタイムカプセルのようだ」と語る。激しい潮流が常に砂を動かしているため、一部のエリアでは古い地層がむき出しになっており、今回の異常反応もそうした地質学的な偶然が重なった場所で検出されたという。現在、ロボットアームを用いた慎重な掘削計画が進行中だ。