チューリップを育てている初心者が最も陥りやすい致命的なミスが、「花が終わって見栄えが悪くなったから」と株全体を地際で刈り取ってしまうことです。この行為は、翌年の開花エネルギーを完全に断ち切る結果を招きます。
チューリップは多年生の球根植物であり、開花によって親球根の蓄えをほぼ使い果たします。花が散った直後から初夏にかけての約1〜2ヶ月間こそが、葉で太陽光を浴びて光合成を行い、地下に新しい子球(新しい球根)を肥大させる決定的な期間です。ここで緑の葉を切り落としてしまうと、球根は栄養を蓄えられず、翌年は小さな葉が一枚出るだけで花が咲かない「ブラインド現象」に陥ります。
正しいチューリップ花がら摘みにおけるチューリップ切る場所は、花びらの付け根のすぐ下、子房(種ができる膨らみ)を含めた花首の先端部分です。
花びらが散り始めたら、あるいは散る直前の段階で、花首を手でポキリと折るか清潔なハサミで切り取ります。種を作らせるために使われる無駄なエネルギー消費を瞬時にストップさせ、すべての光合成産物を地下の球根肥大へと集中させることが最大の目的です。この際、花茎(ステム)や幅広の葉には一切傷をつけず、青々とした状態で残しておくのが鉄則です。